あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
「風」ということを拭いきることが出来ません。
前回は「風」を「人の記憶を残す」ために取り入れられないかと思っていました。
それは一度忘れて自然環境に対しての建築のあり方を模索します。
敷地である北海道の北東部に位置する北浜駅の気象状況を調べてみたところ
・オホーツク海高気圧の影響で「やませ(山背)」と呼ばれる冷たく湿った北東風または東風が吹く。特に梅雨明け後に吹く冷気を言うことが多い。
・夏季に霧が発生しやすく、夏季でも気温が上がらない。
これらを踏まえて簡単にまとめると
冬:海から吹きつけるの冷たい風を防ぐ必要がある。
夏:湿度が高いため通風を取り入れる必要がある。
風を防ぎつつも取り入れることが自然環境に対する一つの答えとして進めます。
「風と建築」市川健夫・青山高義・富田玲子・安藤邦廣・市居博・加藤信介(INAX出版)
この本を読んでみました。
強い風から守るための高い塀や防風林、窓のない建築といったものと
通風を確保するための窓、風の通り抜けるプランニングの紹介がありました。
高温多湿気候に適応する住宅のプロトタイプとして「ポーラス型集合住宅」が画期的でした。
「風洞実験」をしてみました。
上昇気流を利用している「ポーラス型集合住宅」に対して
下降気流をつくり出せないか実験しました。
無理でした。僕の知識では自然現象に反することは出来ませんでした。
「タマネギ」と「スポンジ」に着目してみました。
「風と建築」に取り上げられているものを見ると
・建築ガッチリ
・塀ガッチリ+建築ガッチリ
・防風林ワサワサ+建築ガッチリ
・塀ガッチリ+防風林ワサワサ+建築ユルユル
「タマネギ」は寒冷地でも育つ植物で風の影響を受けないような形状になっています。
多重構造になっている「建築ガッチリ」タイプです。
「スポンジ」は絶縁体・断熱材です。しかし風が通り抜けるが拡散して弱まる。
「防風林ワサワサ+建築ガッチリ」タイプです。
この二つを組み合わせるか、それぞれを考察しながら建築をつくっていきたいと思います。
寒冷地において風は、
結構辛い存在ですよね。
高温多湿な地域においての風は、
有難い存在ですが。
なので寒冷地において風をテーマに、
建築を考える場合、
風から守るとか遮るとか、
マイナスの思考にしか働かなくて、
そこから果たして、
新しい思考のキッカケが
発見出来るのか、
僕には分からないです。
高温多湿気候における、
「ポーラス型集合住宅」のようなものを、
寒冷地における、
「○○○○」として発見出来たら、
それは素晴らしいですが。
投稿情報: 五十嵐淳 | 2009年1 月 7日 (水) 11:51